上司から与えられた”餌の骨”

 

上司が無理やりに仕事を「捻出」して与えてくれることが何度かあった。
真剣に相談したから。何度か。

「実は今こういうプロジェクトを進めていて、君にはこれを調べて欲しい」
と言われ、当時は意気揚々と仕事にかかった。
関連機関や役所に電話を入れて話を聞いたり資料請求したり。
そして提出したレポート書類は、どこへ消えていっただろう。

自分としては上司から調べて欲しいと言われて一生懸命やったことだったが、
上司からしてみれば、仕事がないというから与えてやった宿題、であって、
上司自身実際はたいして興味があるわけでもなく、プロジェクト自体も机上の話だったりと
私と上司の間の自己完結なものばかり。

調査以外でも、おおがかりな仕事を頼まれたので、数日かかってやっていると
「やっぱりいらなかった」「とりあえず置いといて」。

なんだ、私の暇つぶしのために餌を与えようとしただけなんだ。しかもまた骨かよ。
会社にとって必要な、中身のある仕事ではなかったんだ。
これは仕事のえり好みとはちょっと違う。誰がみても100%無駄な仕事だからだ。

とてもミジメだった。

 

上司は私が「仕事がない」と相談したことに対処してくれた(ように当時は見えた)。
成果や結果の返ってこない状況に満足できない自分がいた。
そういうことの繰り返しが、今の会社に来てから数か月あった。
学習性無力感から、最近ではもう上司に仕事があるか尋ねさえもしなくなった。完全なる社内ニートの完成。

 

学習性無力感(がくしゅうせいむりょくかん、learned helplessness)は、長期にわたって、ストレス回避の困難な環境に置かれた人は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという見解。学習性絶望感ともいう。 (引用:Wikipedia)

 

私がこんなに暇している一方で、どうして上司はいつもあんなに忙しく、
電話対応や出張に追われているんだろう。

私が出来ることは彼にもできて、彼がすることは彼にしか出来ない。
そういう風になってるってことか。
私は会社のお荷物なのか。

私を黙らせるための偽餌仕事が何度か続くと、
なんだかどの仕事もアホらしく見えてきて、さらにやる気を失った。

 

 

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