雇用保蔵ってこと

上司の口癖。
「〇月になったら、仕事が沢山出てくるはずだから、それまで待って」

その〇月は、毎月引き伸ばし更新されていき、半年以上がたった。
「雇用保蔵」 という言葉を知ったのもこの頃だった。

 

「いつか君に大活躍してもらう日がくるんだけどなぁ。もうちょっと待っててね」

 

有難い言葉だ。

だけど、「いつか」っていつだろう?
それまで私に出来ることはなにもないんだろうか?

人を物のストックみたいに保有して、
「飼い殺し」じゃないか。

自分では何一つ良い仕事をしていないと思っているのに
上司や上層部からものすごく褒められることがある。

 

「君には才能がある。」

「私にほんとに才能があるなら、どうして有能な社員を放置してるの?」 と叫ぶ。

・・・

私だって、毎日生き生き働きたい。
会社の、誰かの役に立ちたい。
人に喜ばれることがしたい。

会社にきて黙って時間つぶしをするくらいなら、
家に帰って家事をしたり、外に出て困っている人を助けたり、
そういうことをしてたほうがよっぽど気持ちがいいと思った。

・・・・

毎日家に帰ってもしたいことがないと感じるようになった。
なにもやる気がでない。
「仕事と私生活のメリハリ」なんてものは皆無で、
仕事上がりのビールのうまさなんてもう忘れた。

・・・

質問サイトで、前職で得た専門知識が活かせる分野の質問投稿に回答し
ベストアンサーがもらえるとものすごくうれしかった。
「今日は1つ誰かの役に立つことが出来た」と、眠りにつくまでうれしかった。

・・・

社内失業って、知らない人が想像する以上に人の心をむしばむとおもう・・・・
周りにそのつもりがなくとも、存在を否定されているような気分。

上司も口でいろいろ言うのは簡単だけど、
具体的に解決策まで出してこなかったり、その場しのぎの餌でおさめようとするので、
だんだん不誠実と感じるようになっていった。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*